アニメ『ギヴン』の心理学的感想
こんにちは。
外出自粛と暑さの続く日々、
皆さんはどのように過ごしてますか。
最近、FODで無料配信されていた、
『ギヴン』というアニメを見ました。
https://fod.fujitv.co.jp/s/genre/anime/ser5863/
色々考えさせられたので、つらつらと書いてみたいと思います。
少し心理学にも絡めて。
いわゆるBLものです。
と言っても、今までBL見たことなかった私も大丈夫でした。
イケメンぞろいの爽やか系です(^^)
バンドでギタリストをしている高校生(主人公/上ノ山)が、
影のある内気な同級生(佐藤)と出会ったことから物語が始まります。
上ノ山は才能がありながらも協調性豊かな方ではなく、
自分が正しい、良いと思うものを通そうとする職人タイプの性格でした。
しかし佐藤にギターを教え、その天性の歌声に魅了される中で、
人に興味を持つこと、人を尊重し、合わせることの大切さに気付いていきます。
佐藤は上ノ山にとって特別な人となり、
心に大きな傷を負っていた佐藤にとっても、
自分に正面から向き合い、支え続けてくれる上ノ山は特別な人となります。
こう書くと、本当に普通のラブストーリーですよね~。
登場人物が良い人ばっかりで、
みんな割とすんなり同性愛を受け入れるのは引っかかったけど、
フィクションだからね(^^;)
さて私が注目したポイント。
一つは、上ノ山の心の成長。
前の彼は、自分の事しか考えてなくて、人の価値を認めていなかった。
表面的に合わせて、多少は楽しいと思える時があっても、
内心ではバカバカしいとか、空虚だと感じる時が多かったんじゃないかな。
背景としては、
ギターの優れた才能を持ち、周りからも特別な存在と見做されやすかったこと。
それに、もしかしたら、
家庭の中で自分が尊重されてない感覚を持ち続けてきたのかな?
なんて推測しちゃったけど笑
こういう人って、
自分も人から助けてもらってること、
人に育ててもらってること、
人が自分を見出して評価してくれてるから自分があることを、
気づけない or 認められない。
本当は、人にやってもらって当たり前なことなんて、何もないんだよね。
自分は正しい、優れてる。認めてもらいたい。
人は間違ってる、劣ってる。評価に値しない。
広い視野、長いスパンで見れば、そんなことはありえない。
誰もが長短を持つ人間で、神様じゃない。
もしかしたら、類まれな才能のお蔭で、
自分だけの視野の中で生きていけるかもしれない。
振り向いてくれなくても熱狂的に付いてきます!って人もいるから。
でも孤独だよね。
精神的な安心感や充足感、ひいては生きやすさは、
他者と心から関わり合って、
お互いを思いやることで生まれてくるんじゃないかなあ。
佐藤と出会い、上ノ山は未熟な自己愛的世界から、
自分とは異なる他者を受け入れる、大人の愛情段階に進むことができました。
なーんて見方もできるかな?
さて、『ギヴン』の話はもう何回か続きます。